2024年から始まった新NISA。日本の総理大臣も『貯蓄から投資へ』と威勢のいいことを呼びかけたりしています。「そもそも投資って何なの?よく分からない」と踏み出せない人ももいるでしょう。
結論からいうと、NISA制度による株式投資についてはできる限り早く始めた方がいいです。しかし、投資について知っておくべき情報を知らない上では絶対に始めないほうがいいです。特に危ないのは、銀行や証券会社の情報を鵜呑みにして「とりあえず長期投資しておけば儲かるんでしょ」と安直に考えて投資を始めてしまっている人です。
この記事では、銀行や証券会社があまり強調して伝えない長期投資のデメリットや危険性について解説します。その上で、長期投資が資産を増やすために非常に有効である理由を説明します。
この記事を読むことにより、投資で損失を出さないようにするための正しい知識を過去のデータとともに理解できるようになっています。是非最後までご覧下さい。
複利の効果による長期投資のリターンの大きさ
下のグラフは、約15年前から米国株式(青色ライン)と全世界株式(赤色ライン)の資産価値の変化をパーセントで表したものです。
米国株式では15年かけて768%増えています。もし15年前に100万投資した場合、現在768万になっていることになります。近年のアメリカ株が好調であったことが要因ですが、全世界株式でも約400%増えています。
このような価値上昇が見られる理由として、複利の効果があります。例えば100万円の資産を毎年年利10%で運用した場合、1年後は100万円の10%が増えて110万円になり、2年目は110万の10%が増えて121万円に、3年目は121万の10%が増えて133万円に…これを繰り返すことで20年後には672万円になります。
長期投資のシュミレーショングラフの罠(長期投資のデメリット)
複利効果を説明するのによく使われるのが次のようなグラフです。
これは金融庁のホームページにあるグラフです。銀行や証券会社の投資シュミレーターでも同様なグラフが表示され、あたかも長期投資すれば安定して右肩上がりで資産が増えるかのように書かれています。
ここで、先程見た15年変化のグラフをもう一度見てみましょう。
確かに全体的には右肩上がりで増えている点は似ています。しかし、実際には小刻みに上がったり下がったりしています。つまり、資産は常に増えていくのではなく減る瞬間もあるということです。
更に注意して欲しいのは、黒い丸で囲っている部分です。2020年に急激に下がっている場所(コロナショック)もありますし、2022年から1年間くらいは全体的に株価が低迷した時期もあります。下落する直前のピーク時に株式を購入した場合には、資産がマイナスになり、しばらくはマイナスの値を見続けることになる場合があります。
それでも長期投資すべき理由(暴落後の回復)
先程のグラフは15年の変化を表したものでしたが、これを50年前から遡ってみてみます。
確かに、所々暴落して資産価値を下げてしまう局面はありますが時間をかければ大きく資産を増やせます。(50年で5258%上昇ですから凄まじさが分かります)
また、ピーク時から20%以上下落したとしてもおよそ7〜8年程で回復し、長期で持って資産がマイナスになったことは過去の歴史上ありません。(※米国株式の場合)
大切なことは、暴落したときに慌てて売らないことです。もし売ってしまった場合にその後の回復期間を取り逃がしてしまい、損失だけが残ってしまいます。
まとめ
- 複利の効果により長期投資は時間をかければ大きなリターン(利益)を高い確率で得られる。
- 資産価値は上がったり下がったりを繰り返しながら少しずつ増える。そのため、短期的には資産が減ることもある。
- 長期で投資するため暴落は避けられない。しかし、その後も投資を続けた場合、最終的には大きな利益を得られる可能性が非常に高い。
ちなみに私自身はNISA口座を開設し、資産運用(投資)に取り組んでいます。
私の日々の資産運用結果を、カテゴリーの資産運用結果にまとめていますので参考までに是非ご覧下さい。